CROSS TALK 02
室長座談會

入社20?23年目。それぞれの部署を率いている室長4人に集まってもらい、
個人、チーム、會社がどのように成長していくべきか、
それぞれの考えを話し合ってもらいました。
※取材當時の內容です。
Member
-
濱渦 正臣
- 電機鋼材本部
電機鋼材貿易部 - 電磁鋼板貿易室
室長 1995年度入社 - 鉄粉などの特殊鋼材の営業を5年擔當した後、鉄鋼貿易部へ。フィリピンへの駐在を4年、米國とメキシコへの駐在を4年経験。2015年より室長。
-
石井 満
- 経営企畫部
企畫室 - 室長 1996年度入社
- 大阪、東京、名古屋で薄板の営業時代を経て、2016年4月からグループ全體を俯瞰して全體戦略を企畫する経営企畫部企畫室へ。
-
大塚 滋
- 第一原料本部
鉱石部 第一鉱石室 - 室長 1998年度入社
- 初任は金屬部。2007年からはインド?ゴアへの駐在を4年間経験。2012年より鉱石部へ。2016年より室長。
-
稲垣 貴禮
- 人事部
企畫人事室兼人材育成室 - 室長 1996年度入社
- 大阪で10年間の建材営業時代を経て、本社へ。東京では労働組合専従、経営企畫部を経験し、2011年から人事部。2015年より室長。
室長が考えていること。
JFE商事の組織は「室」というチームが単位になっているのが特徴ですが、そのマネジメントをしている室長の皆さんにお集まりいただきました。それぞれの部署のことを教えてください。
石井:はい。私は経営企畫部の企畫室で室長をしています。メンバーは私を含めて8人。中期経営計畫の策定や投融資案件の審議など、経営全般に関わる業務を擔っています。営業部門や管理部門などで5年から10年業務を経験してきたメンバーが集まる少數精鋭のチームです。
濱渦:うちはJFE商事では、規模の大きい組織です。電磁鋼板貿易室は15人で、電気機器に使用される電磁鋼板に関するトレーディング業務全般を擔っています。鋼板の加工を行う事業會社が世界各地にあり、その経営サポートも行っているので、海外での赴任経験があるメンバーも多く、バイタリティがあって、明るい雰囲気です。
大塚:第一鉱石室は鉄の主原料である鉄鉱石のトレードを擔當しています。室員は8名で、30代前半、20代のメンバーも多く、若さ溢れる雰囲気です。鉄鉱石は海外から全て調達するので、海外経験は必須。3年目くらいで海外に出て、また數年して戻ってくるといったローテーションをしています。
稲垣:私は2つの室長を兼務しており、企畫人事室が8人、人材育成室は4人の部署です。採用から育成、人事施策や考課といった業務を擔當しています。様々な部署で営業経験を積んできたメンバーが多いので、しっかり意見や議論をし合う実力あるメンバーが多いと思います。
チームづくりのために心がけていることはありますか。
石井:任せるということですね。極力、本人に任せて、細かいところは口を出さないというスタイルです。
濱渦:出張を含めて、できるだけ早く海外に行かせること。何もできず悔しい思いをすることも、後々の成長に繋がってくると思うので。
稲垣:私も基本的には任せるスタイルです。あとは、格好つけて上から目線でものを言わないようにしています。距離をおいて上司へ相談をされなくなるほうが良くないと思いますので。
大塚:うちは若いメンバーが多いこともあって、一人ひとりが自信をつけていけるようにと思っています。任せて見守ることもあれば、仕事の意味合いを納得できるように示していくことも大事にしています。
さらなる成長に必要なこと。
これからの社會に、私たちの事業はどのような貢獻を果たしていくとお考えでしょうか。
濱渦:電磁鋼板は今、ハイブリッドカーや電気自動車のモーターや、エアコンの中などで使用され、エネルギー効率の向上に貢獻しているところが多くあります。このあたりはエネルギーという社會の課題解決に直結していくところだと思います。
大塚:うちはその鉄の原料となる鉄鉱石を調達する仕事。自分たちが商売をつくることが、これからも日本のものづくりへの貢獻に根底で繋がっていると思います。よりスピードを上げていきたいと思っています。
石井:中期経営計畫を策定する前段階で、10年後に會社のあるべき姿を各室で考えて、持ち寄って議論したことがありましたね。まだオフレコな話が多くて言えませんが、夢のある話や面白いアイデアがいろんな部署から出て、たくさんの可能性があることが感じられました。
稲垣:そうですね。どんな時代でも社會に求められ続け、柔軟に変化していくのが鉄という素材。小手先じゃなくて、相手にとって真の価値を提案し実現していく。私たちの仕事は「商売」の王道をといえるかもしれませんね。だから柔軟な発想の優秀な仲間は必要不可欠だと考えています。
JFE商事がもっと1ランク、2ランク上を目指すために、どう成長すべきだとお考えでしょうか。
大塚:今の調子でもっとスピードを上げていけば、総合商社にも負けないと思っています。個々の能力の向上でしょうか。貪欲に、諦めないことが何より大事だと思います。
稲垣:私は今以上に新しい仕組みや商売をつくっていく組織にしたいと思っています。海外の法律や、事業投資などについて、それぞれがより自発的に學んでいける體制づくりを推進していきたいですね。
濱渦:鉄鋼といっても極めて幅広く、実際には細分化された分野がたくさんあります。得意なところを重點的にやって伸ばしていって、その分野で名前が轟く業界トップの地位を確実にとること。その積み重ねで大きな塊になっていけたらいいと思います。
石井:全社的には、日本、米國、中國、ASEANの4極體制を確立させていくことが中期的な目標です。そしてそれぞれの地域本部のトップが副社長クラスの権限を持って、グローバルで連攜を強化していこうとしています。
かわいくない若者だった頃。
マネジメントする立場になられた皆さんにも、若い新人の頃があったと思います。新人の頃の思い出や自分の成長のきっかけなどについて教えてください。
大塚:先輩に教わったことは本當にいっぱいあります。お客さんからの依頼があったら、それに応えるのはもちろん、その次に何をしたいんだろうかと考えなさいと、入社2、3年目に上司に言われたことは今も心がけています。
稲垣:もう若手には白狀しているのですが、私は相當ひどい新入社員でした(苦笑)。商社パーソンに変なプライドや思い入れがあって、信頼も得られていないのに虛勢ばかりはっていましたね。仕事もうまくいくわけがない。なぜだろうと考えて、遅ればせながら、人のせいにばかりしている自分に気づいたことがありました。それから物事が好転し始めたと感じています。
濱渦:私もあまり仕事もしていないのに、格好だけは商社パーソンというような恥ずかしい若い頃があります。シャツはカラフルなものを著たりとか(笑)。鼻高々で、まったくかわいくない若者でした。20代後半でフィリピン駐在を経験して、そこで必死に一から商売をした感じがあり、ようやく引き締まったような気がします。
石井:私も30歳前くらいまでは、勉強させてもらいながらお給料をもらっているような社員でした。大阪で営業をしていたときに、大手のお客さんから商流変更で全部自分に任せていただいた案件があって、そこで毎日、必死にやったことが大きな自信になりました。
これからの人たちへの期待。
これからの商社パーソンに求められる能力や、それを高めるために大事だと思う姿勢について、ご意見をお聞かせください。
大塚:今のJFE商事にはチャレンジさせてくれる土壌があるので、新しいことを考えて、そして実際にやり始めてみようとメンバーと話しています。事業會社を新しくつくる、どこかに出資をする、提攜先を広げるといった次の一歩を踏み出してみようと。何かをやろうと踏み出してみると、人を巻き込む人間力や學ぶべき知識の必要性もわかってくると思うんです。
稲垣:そうですね。相手に信頼されて、こいつのために何かやってやろうと思わせる、人対人の力の大事さは変わらないでしょうからね。過去にもコンピュータやインターネットができたら商社の必要はなくなるんじゃないかという話は出てきましたが、やはり商社は新しいアイデアを出し、人を巻き込んで新しい仕組みをつくり、新しい機能を果たしてきましたから。
濱渦:好奇心はより大切な資質になるのではないでしょうか。好奇心があるから、どんどん調べたり、新しいことを自分でしてみたりする。どんどん引き出しが増えていくと思います。
石井:そうですね。私は入社するときに、「これは石井がつくった商売だ」と後々言われるようになるものを3つつくろうと掲げたんです。名前が殘るということは、新しいことをしなきゃいけない。これはとても大変なことです。そんなふうに、みんなが違う商売を3つずつつくっていったら、面白い會社になっていくんじゃないかな。
今日はありがとうございました。